阪急電車の旧型車達

その6…ミスター阪急 920形(3)

 

No.85:今津線の930番

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930番 今津線西宮北口付近にて1969年8月
今津線で活躍中の930番です。わたくし流に編成車両の推理をやってみました。~三両編成の場合900形のみの3連か900形+920形の3連が標準で、この写真の頃は2M+1Tと決まっていました。この写真の編成では、反対側のエンドは960番のはずですので、中間車が電動車になり、乗務員扉を撤去した中間電動車に改造されたのは920形の934〜972番の9両で、台車が930番と同じ川崎ー16台車に見えますので、該当する電車は934〜937番の中のどれかと言うことなのですが、車番の末尾を揃えるのを美学と認識していた阪急マンのことですから、恐らく935番ではないでしょうか。今津側から930-935-960番の編成だと思います。
935番となると、930番との連結部の貫通路は930番が広幅で935番は狭幅、935番と960番との連結部の貫通路は935番が広幅で935番が狭幅になり、広幅の貫通幌を使用しては居ますが、狭幅貫通路側に広幅貫通路を受ける金具が付けられました。今でも2000形改造の中間付随車には見られるようですが、苦肉の策だったと思うのですが阪急独特のものではないでしょうか。
話は変わりますが、新聞屋さんの前の自転車は当時は当たり前でしたが、今では失われた光景でしょうね。
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No.86:オリジナル961番

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夙川駅に向かって33パーミルの勾配を下る961番他四連の大阪行き普通電車 1960年4月9日 古鉄春秋氏写真 
夙川ー芦屋川間の線路はアップダウンが連続する勾配区間で、吊掛け車がモーターの唸り音を高らかに、車輪がレールの継ぎ目を叩く音を響かせながら疾走する姿に魅了されて、暇を見てはカメラをぶら下げてそこかしこの線路脇によく通いました。そこにオリジナルスタイル車編成の戦前型920形が現れてくれるととても得した気分になったものでした。920形の走行中の動画を、バックグランドミュージックにあの独特の重厚な走行音を聴きながら御覧になると阪急ファーンなら病み付きになりますよきっと。
この写真当時の神戸線は四両編成か五両編成でした。五両編成は900系か800形使用の特急と朝晩の急行運用に限られていて普通電車は全て四両連結だったはずです。五両編成は中形車のみで、810形や1000系の大型車は特急急行普通全て四両編成だったと記憶しています。900系四両編成の場合は殆どが2M+2Tと決まっていましたが、写真の電車は3M+1Tになっています。写真から推理しますと、手前からtcの961番、二次車がmcの931番、三次車四次車が900形の更新車両のようです。全電動車の三両編成とか思い切った事をやってのけた時代ですので、付随車両の数が足らず、看板線路での編成で車両のグレードを揃えるためにこう言った窮余の一策がでたのではないでしょうか。ただし原型の920形と更新車の900形920形の編成は、別形式同士の昆成に見えて余り好きになれませんでした。
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No.87:更新961番

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入庫線上の更新車編成の961番 西宮北口駅にて1969年8月 
西宮北口駅の神戸線下り線ホームで撮った写真ですが、西宮車庫内の留置線を変更する場合に四両編成ではこの辺りまで出てくるのが通例でした。電車の左側の木製の台は架線工事の際に使われる台車で、救援車で現場へ引っ張って行って、作業者がこの台の上に立って作業していました。
この編成の中間2両は中間車に改造された934番と964番です。934と964番が改造されたのは1964年ごろだったと覚えています。運転台を完全に撤去し座席を車端まで延長、貫通路の幅は元車をそのまま維持し元からの連結面は広幅の開放式のままで、運転台跡の貫通路は狭幅のままですが引き戸を新設しました。この時期に全ての920形が、六両連結運転を考慮してAMA自動空気ブレーキをHSC電磁直通ブレーキに変更されました。ちなみにこの編成は、手前からtc961-m934-t964-mc931です。
第3・4次車グループは1937・1939年の製造ですので、写真の電車は既に齢30年の、電車にしては若くない年齢に達しているのですが、化粧直しをして登場した姿は皴も見られず新車同然で、この手入れの良さが阪急の最大の魅力でした。ただ、わたし的には800形に似せた戦後型阪急スタイルはノッペリしてヤサ男風で余り好きになれず、戦前920形のいなせなスタイルについ目が行ってしまったものですが、万博直前の頃には皆さん整形手術をすませており、お会い出来なくなっていたのが残念で、あのいなせなスタイルをもっと写して置くべきだったと、未だに悔いが残っております。
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No.その88:オリジナル964番

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神戸行き特急の964番 芦屋川駅西方にて1960年9月8日 古鉄春秋氏写真
964番は昭和14(1939)年8月に川崎重工で製造されました。934〜937番・964〜967番の第4次車グループ属します。設計性能全て第3次車と同じで、これと言って特筆すべき事は何もありません。
写真の電車が特急電車なので、当時の神戸線の運行形態を覚えている範囲内で紹介します。
つい最近までたいした変化はなかったと思うのですが、写真当時の神戸線の運行形態は至極単純でした。
特急は大阪梅田駅6時始発から22時終発までの時間帯に朝夕のラッシュ時間帯を除くと10分おきの運転で、朝のラッシュ時間帯には12分おき、夕方のラッシュ時間帯及び以降は15分おきの運転で、途中停車駅は終日十三・西宮北口でした。休日は終日12分間隔運転になりましたが停車駅や運転時間帯は同じでした。
急行はウイークデイの朝夕のラッシュアワーのみの運転で、朝は12分間隔夕方は15分間隔で、途中停車駅は十三・塚口・西宮北口ー神戸三ノ宮間の各駅で、六甲駅で特急の追い越し待ちをしました。
普通は二種類で、大阪ー神戸間の全線を走る運用と、大阪ー西宮北口間の折り返し運用がありまして、前者は5時の始発から23時30分の終発まで、早朝深夜は15分間隔でそれ以外は特急との並行ダイヤになっており、西宮北口駅で特急と接続していました。後者はウイークデイの、朝ラッシュアワー及び夕刻のラッシュアワーから深夜の運転で、朝は12分おき、夕刻以降は15分間隔の運転で園田駅で特急の追い越し待ちをし、西宮北口駅で後発の急行と連絡するダイヤになっていました。
そして特急と急行は4〜5両編成、普通は4両編成でしたが、使用する車両には差別が無く、途中停車駅の数と到達時間で区別しているだけで、昨日普通電車だったが今日は特急電車として運用と言う光景は日常茶飯事でした。
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No.その89:更新964番

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中間付随車に改造された964番他 西宮北口駅にて1969年8月
昭和39(1964)年の更新工事で見事中間付随車に生まれ変わった964番です。手前が元運転台ですが、痕跡が全く残っていません。貫通路に新たに設けられた引き戸がガラス越しに見えるだけです。
あのいなせだった964番もこうなると「まな板の鯰」で全くサマになりません。歌舞伎の助六が化粧直しをしたと聞いたので勇んで見に行ったら弁天小僧になっていたと言う感じで、余りの変身振りに開いた口がふさがりませんでした。
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≫阪急電車の旧型車達の目次
≫[1]…木造車(1):7番・21番・32番・復元1番・40番,
≫ …木造車(2):懐かしのP5達(1)
≫ …木造車(3):懐かしのP5達(2)
≫ …木造車(4):引退したP5達
≫ …木造車(5):55番・68番・86番・80番
≫[2]…雑形車(1):98番・99番・95番・90番・91番
≫ …雑形車…雑形車(2):92番・93番・97番
≫[3]…大正の鋼製釣掛車(1)…300形
≫ …大正の鋼製釣掛車(2)…600形
≫[4]…新京阪の顔P−6(1):104番・106番・139番・109番・143番
≫ …新京阪の顔P−6(2):142番・120番・1501番・1504番・117番
≫ …新京阪の顔P−6(3):107番・118番・1526番・134番・120番
≫ …新京阪の顔P−6(4):107番・118番・1526番・134番・120番
≫ …新京阪の顔P−6(5):114番・125番・124番・146番・1500番
≫[5]…近代電車の旗手900形(1):900番・901番・902番・905番
≫ …近代電車の旗手900形(2):913番・912番・911番・906番・919番
≫[6]…ミスター阪急 920形(1):922番・920番・953番・951番
≫ …ミスター阪急 920形(2):922番・925番・928番・958番・959番
≫ …ミスター阪急 920形(4):936番・969番・973番・943番・975番

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添付ファイル: fileh=088_1960^0908_ys039-15_芦屋川_tc964etc.JPG 1100件 [詳細] fileh=085_1969^08_ck016_西宮北口_Mc930etc.jpg 1580件 [詳細] fileh=089_1969^08_ck014_西宮北口_t964.jpg 1158件 [詳細] fileh=086_1960^0409_ys020-30_夙川_tc961etc.JPG 1023件 [詳細] fileh=087_1969^08_ck013_西宮北口_tc961etc.jpg 1502件 [詳細]

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Last-modified: 2011-12-01 (木) 13:14:12 (2754d)